イギリスには、

『フットパス』と呼ばれる

  歩行者専用の道があります

 

総延長22.5万キロ。私有地である牧場や森林などの田園地帯から海岸線や市街地の緑地帯まで、イギリス全土に網の目のように道が張り巡らされています。そこでは人が歩く権利(通行権)を法的に認めているので、たとえ私有地であってもフットパスと承認されていれば、外国からの旅行者でも自由に通行できる道となります。ウォーキングの好きなイギリス人にとって、フットパスとは、歩きながら自然を楽しむレクリエーションの場であり、自然回帰のために必要な歩く道の文化と言ってもいいでしょう。

 

AB-MOBITはこのフットパスにヒントを得て、根室版フットパスの導入を試みています。

ゆっくりと歩くことで見えてくる北海道の魅力は、他の地域から訪れる方だけでなく、私たち地元の者にとっても地域の魅力の再発見につながる新しい試みでした。そこから感じるフットパスとは、目的地に到達するための道ではなく、地域の自然や歴史の糸をたぐりよせながら、人と人、人と自然、人と風景のつながりを取り戻すための「共生」の道への可能性です。

 

【A dream come true - the freedom to ramble through farmland !】Nemuro,Hokkaido

 

Less - travelled paths streching to the horizon

A footpath is a path reserved exclusively for pedestrians and, as long as it is an aproved footpath,walkers have right of way, even if it goes through private farmland. The Nemuro Footpath is the one of the first footpaths in Hokkaido to model itself on this British style. The three footpaths run through five farms. While the walk itself is very enjoyable, the paths also lead walkers through some pristine countryside. Losing yourself in the forest on one of our ecotours is a perfect way to get a feel for the immensity of the Hokkaido countryside.

 

 

2006.10.11


  酪農家集団AB-MOBIT

 

根室市の厚床から別当賀に点在する5人の酪農家グループです。

 

根室の酪農地帯は、先人たちの苦難の開拓の末、今では世界に誇る大酪農地帯となりました。しかし我々は今一度、地域と風土を見つめ直し、地域の自然や人との対話を通して、酪農を取り巻く自然環境や新しい酪農社会のあり方を模索し、後世に伝えていかなければならないと考えています。

酪農家集団AB―MOBIT名称由来

 

ABのAは厚床(ATTOKO あっとこ)、Bは別当賀(BETTOGA べっとが)の頭文字。MOBITは酪農家5人の頭文字。Mは村島、Oは小笠原、Bは馬場、Iは伊藤、Tは富岡の各牧場の頭文字をとり、mobileとbitから広い根室の中で活動する機動的な小片(各牧場)を表しています。

 

 

 

活動理念

 

『農村と牧場の持つすばらしい景観と安らぎの空間を都市住民との共通の貴重な財産として楽しみ育み、また、消費者の牧場体験や牧場散策、牛とのふれあい等により農業に対する相互理解と共通認識を深め、さらにはこれらの交流や関係各機関との連携を通して、地域への人材参入と自身の営農継続意欲の高揚を図り、ひいては地域の活性化と発展に寄与する』

 

活動方策

 

1. 牧場完結型の交流ではなく、各牧場をネットで結んだ

                     地域型の交流とする。

  1)牧場をつなぐアクセスルートの基本を歩く道とし、各牧場は

    それぞれの特色を活かした体験メニューを設定し相互間の交

    流を図る。

 

2. 本業の酪農に重点を置き、交流で得た情報を参考に

                生産基盤の維持、拡大を進める。

  1)専業酪農家としての立脚点を明確にし、「観光牧場」とは一 

    線を画す。

  2)積極的に酪農の情報を提供する。

 

3. 訪問者自ら楽しめる方法を模索する。

  1)受動的な体験を押しつけたりするのではなく、主体的に取り

    組めるメニューを提供する。

 

4. 施設整備は、既存の建物や自然を生かしながら段階的に行う。

  1)現状の自然環境、景観を活かしながら人が癒される空間を目

    指す。

  2)先人の歩んだ歴史を忘れず、後世に伝え残せるものとする。

 

                            2006.10.11